ヒトラー 最期の12日間

ヒトラー ~最期の12日間~ スペシャル・エディション
日活 (2006/01/14)
おすすめ度の平均: 4.88
5 映画本来のあるべき姿を提示した記念碑的なドイツ映画
4 評価が分かれて当然の問題作
5 ベルリン陥落の舞台裏

最後は歴史モノで。
ヒトラー関連が題材の映画や本と言うのは「ヒトラーのしたこと」に話の中心があることが多いようですが、この映画は全く違います。ヒトラーと言えば必ず出てくるホロコーストや虐殺の話はほとんど出てこず、話の中心はドイツの降伏直前のヒトラーとのその周辺にいる人々です。
もう負けることが分かりきっている状況の中でヒトラー配下の軍人達が繰り広げる権力争いや兵隊への表彰など、戦争のあまりにも滑稽で無意味な一面が淡々と描かれています。
この映画は誰の意見に偏っているわけでもなくただ淡々と彼らの様子を映し出しているので完全に傍観者として見る事ができ、改めて戦争のむごさや無意味さといったものに気づかせてくれます。