CODECの次

たまにはエンジニア的な話題を。普通の人にはわからない単語がいっぱいありますが気にしないで下さい。自分の考えをまとめて書いてるだけですから(w

ロスレスオーディオの「MPEG-4 ALS」が国際標準に承認
−32bit/192kHz対応。「世界一のロスレス
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20051227/ntt.htm

音声圧縮で最も有名なのはmp3、最近だとWMAくらい知っている人も増えているでしょう。音系の圧縮技術は他にもいろいろあってMPEG系ならmp3(これもバージョンいくつかあり),AAC,etc...、独自系ならWMAATRACとか。

どれもこれも非可逆圧縮(ロッシー)なので再生時にはもとの音に対して一致しないものです(通常は劣化する)。昨今シリコンオーディオやHDDオーディオが流行りはじめたためこの辺が爆発的に普及していますがシリコン、HDDともに容量の増加は留まる所を知らずこのまま行けばユーザーの要求である"劣化しない音をポータブルで持ち出したい"の実現が現実的になってきます。ま、今でも一部でやってるかもしれませんが。

というわけで次に来るのは可逆な音圧縮技術でしょうね。つまり劣化しない(ロスレス)圧縮。もう研究自体はずっと昔からあったのでしょう。3年位前に気になって調べた時にはflacというものが既にオープンソフトで動いてましたし。PCなら余裕でリアルタイム再生可能。

もし自分がCODEC考えるならロッシーとロスレスを数段のレイヤ構成にした総合的なCODECを作るけどなーなんて思ったりして。PCみたいな大容量サーバには可逆なデータまで全て残し、外に持ち出したい時はポータブル機器の容量に応じて持ち出せるレベルまでのデータだけを転送して持ち出せばよい。

プロセッサの処理能力に応じて再生できるレイヤまでを再生するってなこともできますね。そうすれば「この機器はプロファイル△△までしか対応してないのでファイル形式は●●にして転送してください」みたいな面倒なことはなくなるよね。

技術的には今でも余裕で作れるはずなんですけどね。

次にビデオの圧縮。

もう5年位前から個人的にはポータブルなビデオが欲しくてたまらなかったのでMPEG4の動向には目を見張っていたのですが、AVCがコンシューマーに入ってきてその映像を最近見た時に、「あーもうビデオ圧縮技術開発のおいしい時代は終わったな。。」と思いました。行くところまで行った感があります。ま、技術進歩は留まる所をしらないのでこの先も研究は進むでしょうがポータブル向けとしては十分な気がします。
音でもそうですが、圧縮率の向上率より保存メディア容量の向上率が高ければ圧縮率を高めるのに費やす価値が低くなってくるので企業はそんなに頑張らないんじゃないでしょうか。

となると気になるのはビデオのロスレス圧縮ですね。まだ一度も調べたことないですがきっとどこかの誰かがいっぱい研究してるんでしょう。