ウェブ進化論

最近話題になっているこの本をちょっと前に読みました。
内容はGoogleを中心に最近のネット関連企業が何をしてきてどこへ行こうとしているのかみたいな話をまあまあわかりやすく書いている。この"まあまあ"というのが微妙なところで、個人的にはあまりコンピュータの世界に詳しくない人が読むにはちょっと文章が固いというか、コンピュータに強い人の"あっちの"言葉で語られているような雰囲気が強いので読みきるにはちょっと疲れる感じ。

でもこれを読んでアメリカのネット企業と日本のネット企業の違いがわかる人が増えればライブドア株を本気で成長すると思って買うような人は減るでしょうね。

個人的に面白かったポイントはGoogleでは提案したサービスが採用されると開発から保守までその人に任されるという所。Googleは想像もつかないようなエリート集団だと思われるけどそんな超エリートに保守までやらせる所が面白い。でも実際スーパーエンジニアというのは何やらせても凄いわけで保守をやらせても安い給料出してへっぽこエンジニア何人も雇うよりよっぽど効率的かもね。保守までやるから気づくことも多いだろうし。

従来の研究→開発→設計→製造→保守を垂直分業するスタイルってもう古いし、ネットのようなスピードがもっとも要求される分野では各段の成果を引継ぎしてる暇があったら作った方が早いっていう事実もあるだろうね。それがソフトの利点でもあるわけだし。

古いスタイルの生産フローにソフトの生産フローを組み込もうとするからメーカーのソフトの生産効率が上がらないのかも。そうに違いない。